【弁護士が解説!】フォトウエディングの著作権で押さえるべき2つのポイント

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フォトウエディングをする上で知っておきたいこと

  • 参加前に知っておくべき基礎知識と市場規模
  • 婚礼写真に関する法律問題の注意点
  • 著作権で押えるべきポイント
  • 前撮りで法律に注意すべきシチュエーション

 

フォトウエディングや結婚式で撮影した写真・映像を使用したいけれど、以下のような疑問を抱かれる方も少なくないのではないでしょうか。

・「無断で使用していいのだろうか」

・「撮影した写真を使用するときはどうすればいいのか」

そこで今回は、結婚式で撮影した写真を使用するときのポイントや注意点を紹介していきます。起こりうるトラブルも例に挙げながら解説しているので、写真の使用で悩んでいる人はこの記事を参考にして著作権を守っていきましょう。

 

1 フォトウエディングの著作権で押さえるべき2つのポイント 

著作権に関するトラブルを目にすることは多いですが、中でも写真をめぐる問題が後を絶ちません。

写真には、著作権を有する著作者と肖像権を有する被写体(撮影された人)が存在し、双方の承諾のもと利用者は写真を使用することができます(例外除く)。

フォトウエディング(写真で残す結婚式)の著作権のトラブルのパターンとしては、

・権利者に無断で公開されてしまうケース

・契約の使用目的範囲を超えて不正使用されるケース

などがあります。

(1)結婚式で撮った写真を無断で使用することは著作権の侵害にあたる

もしフォトウエディングの写真を無断で公開されてしまった場合、著作権や肖像権の問題として、公開をストップさせたり削除させたりすることは可能です。

「肖像権」というのは、現時点では明文の法令にありませんが、判例を通じて人格権の一部として日本でも定着した権利です。

いわゆる積極的プライバシー権(自己情報コントロール権)と財産権(パブリシティ権)の双方を含んだものですが、個人的な権利として認められたものですので、公開停止や削除を申し入れることは可能です。ただし、今一度契約書などをご確認ください。

①撮影した写真の著作権はカメラマンに帰属する

写真の著作権は、撮影者が写真を創作した時点で、自動的に発生します。(著作権法第51条)

したがって、商用目的でなければ、登録や申請といった手続きは必要ではありません。(著作権法第17条-2)

結婚式場・写真館で撮影した写真は式場・事業所に著作権の権利が帰属する

結婚式場や写真館で撮影された写真の著作権はその事業者に帰属します。

もっとも、肖像権が失われるわけではありません。契約により、使用目的範囲を定めることができます。

 

2 フォトウエディングを使用するときの2つの注意点  

フォトウエディングで撮った写真を使用する時には、著作権と肖像権の問題から、双方の承諾が必要です。

不正使用や紛争をさけるために、契約により使用目的範囲を定めることができます。

私的使用のための複製(個人的にまたは家庭内など、限られた範囲で使用する時)には、特に承諾は必要ではありません。

 

(1)注意点を知っておかないとトラブルに発展する可能性も      

著作権法では、著作者は、財産的な権利と人格権的権利(一身専属権)を有すると定められています。(著作権法17条1項)。

著作権が財産的権利(11項目)であるのに対し、「著作者人格権(公表権・同一性保持権・氏名表示権)」は著作者が有する創作者としての感情を保護するための権利(一身専属権)です。

したがって、自分の肖像が写った写真でも著作者が別にある場合、その使用には承諾が必要であり、著作者もその使用にあたっては肖像権を有する被写体となった人の承諾が必要です。

このように、著作権の使用には原則承諾が必要ですが、著作権法で認められる例外規定(権利制限規定)として著作物を自由に利用できる場合もあります。

・私的使用のための複製(個人的にまたは家庭内など、限られた範囲で使用するとき)

・図書館等における複製(図書館等の利用者の求めに応じ、公表された著作物の一部を一人につき一部コピーする場合)

・引用(公表された著作物は引用して使うことができます。報道や批評・研究その他の目的が正当な範囲内であって、公正な慣行に合致するものでなければなりません。)

以上のように、写真等の著作物を利用するときには、著作権や表現の自由・肖像権(主にプライバシー権・パブリシティ権)・そして利用規約に注意を払わないと、思わぬトラブルに発展してしまう危険があります。

 

①誰が撮影したかわからない写真の使用は控える 

配布サイトであっても、識別情報や権利関係の不明な著作物を使用すると、れっきとした著作権違反にあたってしまうので注意が必要です。

 

②FacebookなどのSNSに写メを無断でアップするのはNG

拡散しやすいSNSへのアップロードについては肖像権の注意だけでなく、そのSNSの利用規約の確認も大事です。

最近の規約では、「著作権はあなたにありますが、アップロードした写真はサービス提供会社が自由に利用できることとする」という旨の内容が多いようです。

とても重要で他人に勝手に使用されたくない写真は、アップしないほうが無難ともいえます。

 

3 フォトウエディングを使用するときに起こりうる2つのトラブル 

フォトウエディングを使用するときには、無断で公開されてしまうケースや契約の使用目的範囲を超えて不正使用されるトラブルがあることをご紹介しました。

万が一トラブルが生じてしまった場合には、前述したとおり、著作権・肖像権の問題として公開をストップさせたり削除させたりすることは可能です。

ただし、結婚式場や写真館に依頼して撮影してもらった写真の著作権はそのフォトウエディング事業者のものです。したがって、たとえば原版廃棄までは認められませんが、代わりに買い取ってもらうことは可能です。

 

(1)どんなトラブルが起こりやすいのか知っておくことが重要  

他人の撮影した写真を無断使用した場合、肖像権(主にプライバシー権・パブリシティ権)や著作権法で認められる例外規定(権利制限規定)の要件を満たさない限りは、原則として著作権および著作者人格権の侵害となります。 

ただし、なかには「著作権フリー・商用利用OK」などとうたっている写真もあります。

もし、万が一誰かに「無断で使用されている」と訴えられたら、まずは速やかにその写真の使用を中止しましょう。

故意によるものと判断されてしまう場合もあるので、撮影者に合理的と判断される程度の利用料を払う必要があります。

 

①撮影者・事業者の許可を得ずに写真を使用してしまった 

企業のサイト、パンフレット等で写真を無断使用することは法的にどのような問題となるのでしょうか?

他人の撮影した写真を無断使用した場合、著作権法で認められる例外規定の要件を満たさない限りは、原則として著作権および著作者人格権の侵害となります。

著作権侵害と認定された場合、差止め請求(サイトからの削除・パンフレットの回収および廃棄等・著作権法112条)、損害賠償請求(民法709条、同法719条、著作権法114条など)、場合によっては謝罪公告掲載など名誉回復等の措置の請求(著作権法115条)を受ける可能性があります。

また著作権侵害に対しては、民事的な制裁だけではなく、刑事罰もあり最高10年以下の懲役または(および)1000万円以下の罰金が科されることになります(著作権法119条など)。これは当該企業だけではなく、その担当者や責任者にも及ぶ可能性があります。

 

②撮影した写真に特定の商品・著作物が写ってしまった 

撮影の対象ではないが、背景に他の特定の商品・著作物が小さく映り込んでしまうことはよくあります。

この場合、著作権の承諾は不要なケースが多いです。

万が一鮮明に写ってしまった場合は、著作物等が特定されないされないように加工することがマナーとされています。

 

4 まとめ                           

リフト法律事務所は、『頼れる社外法務部』として、ブライダル・ウエディング業界のリーガルサポートを提供しています。

契約書・規約のチェックなどはもちろんのこと、新規事業におけるスキームが法的に問題ないか、またどのようなリスクが考えられるかを弁護士の観点から判断し、経営やビジネスの視点からも対策します。また、IT・DX化対応も積極的に行っておりますので、幅広くサポートすることができます。

さまざまな業界での経験や広い視野をもとに、ブライダル・ウエディング業界の各事業者様に寄り添った適切なサポートを行って参ります。

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弁護士 川村勝之

大学院時代には労働法を専門的に学び、弁護士となる。2015年にリフト法律事務所を立ち上げる。法律に関する知識に加え、IT関連の知識やコーチングの知識にも造詣が深く、多数の企業の顧問弁護士を務める。

 

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